駐在主夫ですが、なにか? in Jakarta

ジャカルタで主夫してます。日々のことをゆるく記録中。 生活の中で気づいたことや、役立ったことをメモ代わりに。

ジャカルタの激安コーヒー市場「パサールサンタ」で、私が完全に敗北した理由

駐在主夫生活において、日々の買い出しの「最適解」を見つけることは至上命題である。

先日、数少ないママ友から有益な情報を得た。 「コーヒー豆を買うなら、パサールサンタ(Pasar Santa)がいいですよ。安くて種類が豊富だから」

私と妻は、毎朝必ずコーヒーを飲む。 なので、もし安く買えるならそれに越したことはない。 ということで、期待を胸にローカル市場「パサールサンタ」へ足を運んでみた。

結論から言う。
私にとって、パサールサンタはコーヒー問題の解決策にはならなかった。


パサールサンタのコーヒーシステムは独特

パサールサンタ[場所リンク]は、いわゆる「ザ・ローカル市場」である。 野菜やら何やらが売っているカオスな空間の一角に、やたらと広いコーヒー豆売り場があった。

数十種類もの豆が瓶に入って並び、量り売りされている。 買い方はこうだ。

  1. 欲しい豆のラベルを写真に撮る

  2. 店員に「何グラム欲しい」と伝え、紙を書いてもらう

  3. 別のレジに行って、その紙を見せてお金を払う(QRISも使えた)

  4. 支払い証明を持って戻る

  5. その場で豆を挽いてもらい、袋に入れて受け取る

少し手間だが、ローカル感があって嫌いじゃない。 そして、確かに安かった。

ざっくりとした計算だが、その辺のスーパーで250グラム1000円の豆が、ここなら500グラム1000円で買える。 つまり、半額である。 圧倒的なコストパフォーマンス。素晴らしい。

だが、私はある重大な事実に気づいてしまった。


交通費という足枷

私は車を持っていない。 移動は常にタクシーだ。

スーパーなら、日々の食材の買い出しの「ついで」にコーヒー豆を買える。 しかし、パサールサンタにはコーヒー豆以外に私が買うものはない。 つまり、コーヒー豆のためだけにタクシーで往復することになる。

パサールサンタまでの往復タクシー代。 こちらもざっくり1000円としよう。

もうお分かりだろう。

コーヒー豆で1000円浮かせた。 タクシー代で1000円払った。

プラマイゼロである。 いや、わざわざ市場まで足を運んだ「時間」と「労力」を考慮すれば、完全にマイナスだ。 時は金なり。私はジャカルタの渋滞の中で、貴重な主夫の自由時間を捨てることになるのだ。


「まとめ買いすればいい」という正論への反論

「じゃあ、一度に大量に買いだめすればいいじゃないか」 「タクシー代をペイできるくらい買えばお得でしょ」

賢明な読者はそうツッコミを入れるかもしれない。 それは完全に正しい。正論である。ただし私にすら容易に思いつくがな。

ただ、考えてみてほしい。 私と妻が飲むコーヒーは、1日せいぜい1〜2杯だ。 500グラムもあれば、1ヶ月近くは余裕で持つ。

それを大量に買い込んで、どこに置くというのか。 常夏のジャカルタである。風味を保つには冷蔵庫か冷凍庫に入れたい。 ただでさえ常にパンパンな我が家の冷蔵庫を、コーヒー豆で圧迫するのは絶対に嫌だ。

結果、「そんなに大量にいらないから、スーパーでその都度買うのが一番いい」という元も子もない結論に至る。


B級の舌には、スーパーの豆で十分だった

さらに、味の問題もある。

パサールサンタのコーヒーは、確かに美味しかった。 でも、スーパーのコーヒーも普通に美味しいのだ。

何度も書いているが、私の舌はB級である。 「酸味が強い」「苦味が強い」くらいのざっくりとした違いは分かるが、「この豆のフルーティーな香りが〜」なんて語れるほどの繊細な味覚は持ち合わせていない。 極端に酸っぱくなければ、だいたい何でも美味しく飲める。

私にとって大事なのは、「毎朝、確実にカフェインを体内に摂取すること」なのだ。

スーパーにはスーパーで、毎回違う種類の豆が安売りされている。 それを適当に買ってきて、「今日はこれか。まあ美味いな」と消費していく。 私には、これで十分なのだ。


結論:パサールサンタは「本物」のための場所

パサールサンタのコーヒー売り場は、本当に種類が豊富だ。 「いろんな国の、いろんな豆を試したい」 「100グラムずつ買って、ワインのようにテイスティングを楽しみたい」

そういう、コーヒーに対する情熱と探求心がある「本物のコーヒー好き」にとっては、行く価値あるだろう。 ジャカルタに住んでいるなら、ぜひ行くべきだ。

ただ、私のような「カフェインが取れればいい」「冷蔵庫のスペースは守りたい」「タクシー代がもったいない」と考えるケチな主夫が足繁く通う場所ではなかった。

自分の現在地を思い知る。 

明日も私は、近所のスーパーで適当に買ったコーヒーをすする。

酸っぱすぎなければ、それでいいじゃないか。