冒頭
ジャカルタに住んでいると、
「近いはずなのに、遠い場所」がいくつかある。
ボゴールも、そのひとつだ。
距離でいえば1〜2時間。
でも、渋滞という名のラスボスが立ちはだかると、話はまったく変わってくる。
今回、我が家は
パンダを見るために、初めてボゴールへ2泊3日の家族旅行に出かけた。
結論から言うと、
楽しかった。めちゃくちゃ楽しかった。
そして同時に、移動と車手配を完全に甘く見ていた。
これは、
パンダとグランピングと、
そして渋滞に翻弄された主夫の記録である。
【第1話】ボゴール、近いと思ってた自分を殴りたい
今回の旅の目的は明確だった。
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動物好きな子どもたちに久しぶりに動物を見せたい
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パンダが一番好きな娘に、パンダを見せたい
日本では、いずれパンダが見られなくなるかもしれない。
そう思った瞬間、計画は一気に動いた。
調べて出てきたのが
タマン・サファリ(Taman Safari Bogor)。
さらに調べると、
ボゴール周辺はグランピングも有名らしい。
キャンプ好きな我が家。
これはもう、抱き合わせで行くしかない。
──この時点では、まだ余裕だった。
【第2話】車なし家族、タクシーでボゴールへ行こうとして詰みかける
我が家は車がない。
だから今回、移動をどうするかが最重要だった。
で、私はこう考えた。
ジャカルタはタクシー社会。
つまりボゴールもタクシーで行けるだろう。
甘かった。爪も契約も甘かった。
まずはSilver Birdで出発 → AEONモールで一旦落ち着く
1日目は、BluebirdアプリでSilver Bird(ちょい良い車)を呼んで出発。
まず寄ったのが AEON MALL Sentul City。
でかい。とてつもなくでかい。
ビアードパパも銀だこもある。
「ここは日本か?」
我が家定番の“果物選んで作ってもらうジュース”の店[Boost Juice]で休憩して、体勢を整える。
この「とりあえずAEONで休憩」は、日本でも同じルーティーンか。
屋台が出ていて輪投げやくじでぬいぐるみが当たるイベントも。
我が家も2回ほどトライ。
もちろん外したが、何故かぬいぐるみを貰えた。
子供に優しい国、素敵。

チーズフォンデュが美味すぎたのに、ビールが飲めなかった理由
その後、Bavarian Haus Bratwurst ’n Grill(ドイツ系レストラン)へ。
チーズフォンデュ、めちゃくちゃ美味い。
本当は「ビール!ビール!」だった。
でもここで事件。
運転手さんに
「ここで待っててもらえます?このあと宿(グランピング)まで行きたいので」
と頼んだら、
「この先、渋滞がひどい。今日は無理。帰れなくなる」
と、まさかの拒否。
つまり、足が消えた。
山に入り始めてる場所だから、タクシーも捕まらない。
焦る。めっちゃ焦る。
美味い料理を前に、胃より先に不安が満腹になるやつ。
ビールを飲んでいる場合ではなくなった。
結局、宿(Teras Bhumi)に連絡して
「お金払うので迎えに来てください」とお願いし、手配してもらった。
来てくれたドライバーさん、神。
ただし、そこからが地獄。
「10〜15分の距離」が、1時間以上。
ジャカルタの渋滞で心折れる程度の私は、ここでもしっかり折れた。

【第3話】雨のグランピングと反省会
ようやく到着したグランピング(Teras Bhumi)。
正直、施設はすごく良かった。
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緑豊か
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テント内きれい
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お風呂エリアが広い(テントの半分くらい占めてて“風呂が主役”だった)
ただし、天気が悪い。雨。
外遊びが思ったよりできない。
それでも子どもは逞しい。
息子は持ってきたLEGOを黙々と組み立て、
娘はテント内の“隙間スペース”を見つけて
「ここ、わたしの部屋」
と言い出し、おもちゃやぬいぐるみを並べ始めた。
子どもって、どこでも秘密基地作れるんだよな…。
ご飯は、初心者なのでBBQなしでレストランのアラカルト(焼きそば/ナシゴレン/ラーメン等)をテントまで運んでもらった。
美味しかったけど、やっぱり思った。
キャンプ(グランピング)におけるBBQは、儀式。
次はちゃんと準備して、ちゃんとBBQをやりたい。
テントの中の大きなテレビ。違和感はなし。



【第4話】タマンサファリでパンダへ。娘の結論「レッサーパンダの方が可愛い」
2日目朝。9時からTaman Safariへ。
この日はプライベートドライバーを事前に手配していた。
▶︎BogorPrivateTourGuide.com(PT. Indonesia Superdriver/プライベートドライバー)
これは正解だった。
道も知ってるし、融通が効くし、なにより安心感が違う。
道端で「人参とバナナとスイカ」が売られている世界
サファリ入口付近、道路沿いに
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人参
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バナナ
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スイカ
を売り続ける人達がいる。
需要があるから成立してるわけで、すごい世界。
我が家も買う。
スイカはカバ用。
ドライバーさん、紐で縛られた人参袋を切るためのハサミまで用意していた。
こういう「細かい準備」がある人は、信用できる。

スイカ事件:落としても戻ってくる(優しさ)
カバにスイカを投げようと、息子が挑戦。
1発目、外す。道路を転がるスイカ。
息子、顔が「終わった…」になる。
でもスタッフさんが拾って戻してくれた。
優しさの連鎖で遠くに転がったスイカが戻ってくる。
笑いになった珍事件。
「熊さんがエプロンしてる」
娘が初めて“胸元が白いクマ”を見て言った。
「くまさん、エプロンしてる」
もうそれにしか見えなくなった。

パンダへ向かうバス、めっちゃ揺れる
園内、規模が大きい。車移動が基本。
パンダは専用バスで山を登っていく。
揺れる。とにかく揺れる。
でもその先にパンダ館がある。
テンション上がる。体の揺れはでこぼこ道だけのせいではない。
パンダは(まだ赤ちゃん公開はなしで)1頭だけだった。
「これを見るために来たんだ」という気持ちは満たされた。私は。
そして隣にレッサーパンダ。
餌やり+写真の体験ができる(チケット制)。
娘も息子もやりたいと言うので、やる。
レッサーパンダ、可愛い。反則級に可愛い。
さらに、チケット半券がアイスに変わる。
海外のプロモはこういうのが多い。
で、ずっと聞きたかったことを聞いた。
「パンダどうだった?一番好きなパンダ、見れてよかった?」
娘の返事。
「レッサーパンダの方が可愛かった」
……そうか。
人生、思い通りにいかない。
その後、パンダ館でラクダやポニーの体験(チケット制)もして、
子どもたちが想像以上に“1人で挑戦”できていて驚いた。
いつの間にそんなに強くなった。
そして、またもや半券がアイスになった。
もう1日のアイス摂取許容量は超えている。
虎のショーは満員で入れず。
でも車内で娘は寝てたので、結果オーライ(ということにする)。
コモドドラゴン、ミーアキャット、ここには何でもいた。
Baby zooという場所では比較的小さいスペース(歩ける範囲)に多くの動物がいた。
オランウータン、ホワイトタイガーも。
2日目はPesona Alamに泊まる。Taman Safariから5分。
疲れ切っているため、渋滞に巻き込まれずに移動できるのはありがたい。ホテルだが、ヴィラタイプもある。
我が家はヴィラに泊まった。
子供が大きくなってくると家族4人でホテル1部屋がキツくなってくる。
めちゃくちゃお洒落で当たり。
夕食は軽くアラカルトを食べて就寝。

【最終話】帰りは“ワンウェイ”を読み、ミニ動物ふれあいで全てが報われる
3日目。帰るだけ……のはずが、渋滞が怖い。
このエリア、時間帯で**ワンウェイ(片方向通行)**になるらしい。
朝はプンチャック方面、昼からジャカルタ方面、みたいな流れ。
なので、チェックアウト(12時)までホテルでゆっくりしてから帰る作戦。
朝食ビュッフェは豪華だった。
アジア料理もアラビア料理もある。わたあめ機まである。
朝からイエローカレーを堪能する。
……が、娘が待てない。
「はやく次にいこうよ」
4歳、せっかち。少食。旅の推進力。
ミニ動物ふれあい(ここが一番刺さった)
ホテルの敷地内に、ミニ動物ふれあい的な場所があって入った。
300円くらいの入場で
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うさぎ
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ヤギ
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鶏
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ヘビ
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イグアナ
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リクガメ
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鳥(オウムっぽいやつ)
に餌やり&触れ合いができる。
ここ、子どもたちが一番ハマった。
ひたすら動物達にご飯を与え続けた。
餌セットをおかわりした。
認めたくないがTaman Safariより盛り上がったかも…。
息子は蛇を首に巻き、イグアナを抱っこした。
いつの間にこんなに強くなったんだ。
ヤギの赤ちゃんも抱っこできて、大人も癒された。
あっという間に時間が過ぎた。
が、まだ時間があったので公園でも遊ぶ。



帰り、抜け道を知ってる人が最強
帰りは、前日もお世話になったドライバーさんが
渋滞を見て即判断で抜け道へ。
家族みんな、もう一回、あのドイツレストランでチーズフォンデュを…
と思ったけど、ワンウェイの壁で断念。
結局AEONに戻って、しゃぶしゃぶで締めた。
それでも帰宅は、1時間の距離が2時間。
渋滞、最後まで主役。
この旅の学び(車なし家族向け)
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ボゴール〜プンチャック方面は“渋滞の質”が違う(動かないがある)
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「タクシー社会だから何とかなる」は、何とかならない瞬間がある
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サファリ周辺は、最初からプライベートドライバー手配が安心
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帰りの時間は、ワンウェイ(片方向)情報が超重要
- 転がったスイカは戻ってくる。
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子どもはパンダよりレッサーパンダに心を奪われる(個人差)