さて、いよいよ当日の「本番テニス」だ。
前回の記事で書いたが、朝6時のレッスンは壮大な空振りに終わった。
しかし夕方の枠なら本当に実施されるらしい。
そんなわけで、6年ぶりのテニスに挑んだ。
■ 体が…動かない。いや、動きたがらない。
6年間、ほぼ会社のデスクワークだった。
当然ながら体はバキバキで、柔軟性の「じ」の字もない。
集まったのは全員外国人。
インドネシア人多め、韓国人も数名、日本人はゼロ。
9人+コーチ1人で練習開始。
最初は軽い球出し。
久々にラケットを振った瞬間、すぐ悟った。
「あ、これ…体が完全に別人だ。」
ブランクによる鈍さは覚悟していたが、想像以上にフォームが崩壊していた。
とにかく硬い。
スイング後に腕が首に巻きつかない。
いや、正しくは——
巻きつけようとしたら肩と背中が抵抗してくる。普通に痛い。
■ 筋肉「は」裏切らない。
コーチは何かを熱心に言っている。
全部インドネシア語なので一切わからない。
ただ、フォーム矯正のジェスチャーだけで充分だった。
むしろ言語よりジェスチャーの方がわかりやすい。
「こう、もっと首に巻きつけるように!」
と伝えたいのだね、「でも…」私は心の中で叫んだ。
「巻きつけたいよ!こっちだって巻きつけたいのはやまやまなのよ!でも体が拒否してくるんだよ!!」
筋肉は裏切らないという言葉がある。
私はこの言葉が好きだ。だってそうなんだもの。
しかし今日わかった。筋肉は裏切らないが、私が筋肉を裏切り続けていたのだ。
筋肉を放置してきたのは私自身だった。
■ 二度と君を裏切らない。
30分ほど打っていると、体が少しずつ温まってきた。
ぎこちないながらも、なんとかフォームも安定し始めた。
うまく打てると楽しい。
ミスも楽しい。
「あぁ、これだよ、運動って。」と思い出した。
海外に来て、主夫になり、時間の使い方が大きく変わった。
どうせなら、この機会にしっかり運動して、身体づくりも再開しようと誓った。
ムキムキとは言わないが、もう筋肉を裏切らない。
■ コーチのTシャツがすべてを物語っていた
練習中、コーチの背中のTシャツがずっと目に入っていた。
「LESS WORK, MORE TENNIS」
いや本当にそう。
まったくその通り。
ただ、今の私の場合はもっと極端だ。
「NO WORK, ONLY TENNIS」
よし、これでいこう。
せっかくジャカルタのアパートやホテルには立派なテニスコート、フィットネスが揃っている。
使わなきゃもったいない。
